神生み 4:河口の男神と女神の結婚

伊邪那岐神(いざなきのかみ)と伊邪那美神(いざなみのかみ)が生んだ水の神、速秋津日子と速秋津比売も夫婦になって、河と海に関わる神を生みました。

最初は水面に関わる神様が4柱生まれました。

河口の陸側の水面の神様である沫那藝神(あわなぎのかみ)で、水面が穏やかであることの神様です。
河口の海側の水面の神様である沫那美神(あわなみのかみ)で、水面が泡立っていることの神様です。

3柱目は、大変穏やかな水面の神である頬那藝神(つらなぎのかみ)です。
4柱目は、際立って泡立っている水面の神である頬那美神 (つらなみのかみ)です。

農耕民族である日本人にとって、水を引くためにかかせない河の状況を読むのは生活に必要な技でした。
だからこそ、水面の状態ひとつひとつに神様が宿ると考えられたのでしょう。

続いて、山に関わる水の神様が4柱生まれます。

まずは山から麓へと流れる水を分配する神で、天之水分神(あまのみくまりのかみ)。
続いて、麓から平地へと流れる水を分配する神で、国之水分神(くにのみくまりのかみ)。
降った雨が山中を川となって蛇行し、山麓へと流れゆく様が見えるようです。

さらに、山の水をくみ上げる神様で、天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)が生まれます。
続いて、地上の水をくみ上げる神様で国之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)が生まれます。

山から流れてくる水は農耕に不可欠であり、それは生活に直結したものでした。
だからこそ氾濫が起きないように、また止まることがないように、そして恵みをもたらしてくれたら感謝を忘れないように、畏れ敬い大切にしたのでした。

沫那藝神から国之久比奢母智神まで、合わせて8柱の神を生みました。
これらの8柱の神は、伊邪那岐神と伊邪那美神の孫にあたります。

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