神生み 2:自然に関わる神々の誕生

伊邪那岐神(いざなきのかみ)と伊邪那美神(いざなみのかみ)は、さらに自然に関わる神々を生みます。

最初は風の神で、志那都比古神(しなつひこのかみ)です。
続いて木の神で、久久能智神(くくのちのかみ)です。

木の神を生んだことで、緑を豊かにする土台が出来上がりました。
そうして生まれたのが偉大な山の神で、大山津見神(おおやまつみのかみ)です。

大山津見神の子供と孫が、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の弟である建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)と結婚します
また富士山の神として有名な女神、木花之佐久夜毘売(このはやのさくやびめ)はこの大山津見神の娘です。

大山津見神の後、野の女神である鹿屋野比売神(かやのひめのかみ)が生まれます。
鹿屋野比売神は別名を持っていて、野椎神 (のづちのかみ)といいます。

大山津見神と野椎神は後ほど結婚して、山と野に関わる神々を生みます。

このようにして、海も河も、大地を覆う豊かな木々の緑も生れました。
広い大地を駆け巡るための、移動手段が必要となったのでしょう。

鳥のように軽快で固い楠造りの船の神、鳥之石楠船神(とりのいわくすふねのかみ)を生みました。
別名は、天鳥船(あめのとりふね)です。

この神様は、神様を運ぶ船の神です。
この後の日本神話に「国譲り」と呼ばれる、出雲の神々の元に高天原の神が訪れて、日本の国を統治するその権利を譲渡するよう交渉に訪れる場面があります。
猛々しい神を乗せて、鳥之石楠船神は高天原から地上への移動手段として活躍します。

農耕は生活の糧を築くものであり、神様への供物を作るものであり、古くからとても神聖な行為でした。
そのような農耕において、広い大地とその大地を縦横無尽に動き回る移動手段が出来たら、次に必要なのは作物の種です。

このような農耕を反映してか、次に生まれたのは穀物の神である大宜都比売神(おおげつひめのかみ)です。
粟の国の神(四国の徳島県の神)とは、同じ名前ですが別の神でしょう。

続いて伊邪那美命は火の神を生みます。
火の神を生んだことで、とんでもない出来事に見舞われてしまいます。

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