三貴子出現 6:日本人の総祖神現る

伊邪那伎神(いざなぎのかみ)は続いて左の目を洗いました。
すると、天にましまして照りたもう、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が出現しました。

次に右の目を洗いました。
すると、月読命(つくよみのみこと)が出現しました。

最後に、鼻を洗いました。
すると、建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)が出現しました。

この時伊邪那伎神は、
「私は子供を本当に沢山生んできたけれど、最後に三柱の貴い子を得ることができた。」
と、大変喜びました。

それで、自分の首にかけていた連珠の首飾りを外して、これをゆらしました。
珠同士が触れ合って、しゃらしゃらと美しい音が響きました。

伊邪那伎神はこの首飾りを天照大御神に授けて、
「お前は、高天原を治めなさい。」
と命じました。

剣と同じくこの首飾りにも名前があって、御倉板拳之神(みくらたなのかみ)と言います。
こちらは、神聖な倉の棚に宿る神様です。

稲を実らせる稲霊の神は、かつて棚の上に祀られておりました。
だからこそこのような名前なのでしょう。

また、御倉板拳之神もまた穀物の神の1柱といえます。
そのためこのような神が宿る首飾りを身に着けることで、天照大御神もまた穀霊の性格が加算されることになりました。

次に、伊邪那伎神は月読命に
「お前は、夜の世界を治めなさい。」
と命じました。

最後に建速須佐之男命に
「お前は、海原(うなばら)を治めなさい。」
と命じました。

このようにして伊邪那伎神は、三柱に分治を命じます。

中でも天照大御神は、神々が住まう高天原を統治することになりましたので、とても重要な神様といえます。
この後天照大御神は、私達が住む地上を自分の孫に治めさせることに致します。
天照大御神の孫が高天原から地上に降りたことを、「天孫降臨」といいます。

天照大御神の孫である邇邇藝命(ににぎのみこと)の玄孫が、初代天皇である神武天皇です。
その後万世一系で引き継がれ、現代の第125代今上天皇へと続いています。

父側の家系を辿ると、神武天皇にいきつくことを「男系」と言います。
世界でひとつの男系がずっと続いて、且つ王朝が変わることなく約2000年以上も続いている国は、世界で日本以外どこにもありません。

日本は、現存する世界最古の国なのです。

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